離婚歴があり申請が通るか不安

1 配偶者ビザと離婚歴

 配偶者ビザを申請する際、申請者に離婚歴があると、それ自体で審査に通らないということはないですが、再婚の信ぴょう性や過去の婚姻状況などについて、慎重な審査が行われる傾向にあります。

 特に、短期間での再婚や離婚歴が複数回ある場合には、より詳細な説明が必要になるでしょう。

2 離婚歴があると何故慎重な審査が行われるのか

 配偶者ビザを取得すると、就労に制限なく日本で自由に職業に就くことができるというメリットがあるため、日本人(または永住者)との結婚を偽装して、不正に配偶者ビザを取得しようとするケースが散見されます。

 そのような不正なビザ取得を防止するため、出入国管理局の審査官は、配偶者ビザの許可にあたり、結婚に真実性があるのか、つまり偽装結婚ではないかという点をも考慮しているのです。

 そして、申請者に離婚歴がある場合には、今回の結婚の真実性について、離婚歴がない場合と比べてより慎重に審査をする傾向にあり、特に、前の婚姻が短期間で終了していたり、不自然な形で解消されていたりする場合には、偽装結婚の可能性を疑い、真実性をより慎重に見極めようとする傾向にあるといえるでしょう。

3 離婚歴があっても問題ない場合とは

 もちろん、離婚歴があるというだけで配偶者ビザが許可されないわけではありませんので、離婚歴がある場合には、その離婚に不自然な点がない正当なものであったことや、今回の結婚に疑わしい点がないことを説得的に説明することができれば、離婚歴があることをもって配偶者ビザが認められないということはないでしょう。

 ただし、それらを審査官へ説得的に伝えるための資料を収集することや申請書の記載を適切に行うことは、申請に不慣れな場合には容易ではないかもしれません。

 偽装結婚との誤解を受けないためには、適切な資料を集め、不備のない書類記載を行うことが重要であり、それらの点をスムーズに進めるためには、ビザに詳しい取次資格者に相談するなどして手続きを進めるべきといえるでしょう。

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